シンクティップの加工・・・
フライも相当巻きましたし、あとはライン関係です。
まあ、バッキングライン、ランニングライン、シューティングヘッドは出来合いのものを接続するだけです。
ほとんど手間は掛からないですね。
問題はシンクティップの加工です。
30ftありますので、今回は10ft(約3m)くらいに切り分けてみます。
切り分けると当然ループを作らなければならなくなります。
そこで・・・

便利なものがあります。
RIO社のレベルラインT専用の熱収縮チューブ「Level"T" ウェルディングチュ-ブ」です。
通常は、ブレイデッドループなどをレベルラインに取り付けます。
しかし、これを使うとレベルラインの先端を折り曲げて熱収縮して溶着するだけです。
何となくブレイデッドループに比べれば弱くて切れちゃいそうな不安はありますが・・・
とりあえず、作業開始です。
まずは下処理から・・・
作り方は、RIO社の実演動画を参考にします。
動画をみる
結構、簡単そうにやってます。(難しそうにやってたら売れませんからね・・・)
まず、レベルラインを鋭角にカットします。
こうすることで、溶着部分をなだらかにし、ガイドとの引っかかりをなくすわけですね。
また、熱収縮チューブとの馴染みもよくなり、溶着がしっかりとできる効果もあるようです。
つぎに、熱収縮チューブも斜めにカットします。
製品は結構15cmと長いですが、半分もあれば十分なので、半分の位置で斜めにカットします。
矢印の示すとおりできる限り鋭角にカットします。
この熱収縮チューブは溶着後、剥き取ります。
斜めにカットすることで剥き取り易くするわけです。
さて、レベルラインを熱収縮チューブに通します。
お互いにカットした側から通すようにしてください。
レベルラインが反対側に抜けたら折り返して、また熱収縮チューブに通します。
その際、必ず上の図の「良い」のとおり、尖った長い方をラインに添わせるようにしてください。(まあ、そこまで神経質にならなくともという声もありますが)
さらに作業を進めます。
①レベルラインが熱収縮チューブの半分くらいのところまで通します。
②①の位置を軽く押さえながら・・・
③基のレベルラインをゆっくりと引いて、先端のループが小さくなるようにします。
最終的な先端ループの大きさは下図の④のとおりです。
結構小さいですよね。
いよいよヒートガンの登場・・・
ラインの準備が完了しました。
いよいよヒートガンを使用し熱を当てます。
ポイントは熱を当てる範囲です。
上図のとおり、熱は点線の範囲内だけです。
⑤や⑥まで当ててしまうと、熱収縮チューブが被っていないレベルラインの被膜が一瞬にして溶解します。
上の写真は端っこの方まで熱を当てすぎて溶けた失敗例(矢印 左)
また、動かさず同じところに熱を当て続けていると・・・
熱収縮チューブが被っていても、レベルラインの被膜が溶解し、黒焦げになります。(矢印 右)
反対に、十分に熱が当てられていないと下の写真のとおり、溶着されません。

このあたりは、ヒートガンの性能といいますか癖といいますか・・・
何回か失敗しないと感覚がつかめないかもしれません。
さて、実際の作業です。
熱から自分の手を守るため、ループ側をかぎ状のものでひっかけて持ちます。
ヒートガンに当てて熱収縮させます。
ラインをくるくる回しながら左から右へ動かします。
当てる範囲は先ほど説明したとおりです。
ヒートガンとラインの間隔(上写真矢印⑦)は、ヒートガンの性能によります。
繰り返しになりますが、何回か失敗して間隔の・・・感覚をつかんでください。
溶着したようです。
ヒートガンのスイッチを切ってから、ラインをテーブルに置き、手を前後に動かしてもみます。
これで、しっかり熱によって曲がったラインをまっすぐにできます。
注意していただきたいのは、ラインの状態をよく見てから手でもむことです。
熱を当てすぎて、被膜が溶解している状態でやると確実にやけどします。
仕上げ・・・
最後に、熱収縮チューブの被膜を剥きます。(下写真⑧)
熱収縮チューブに一端を斜めにカットしたのは、この作業があるためです。
ゆっくりと剥いていきます。(下 写真⑨)
RIO社の実演動画のように勢いよくやると途中で切れます。(何故か)
その場合は慎重に鋏を隙間に入れて切るしかありませんね。(涙)
完成です。
来週、友人二人は忠類川にいきます。
大漁を祈念して(というか私のフライをテストしてって感じ・・・)フライを贈ります。
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