インターネットが今ほど普及していない時代
ツールやマテリアルも買い込みましたが、タイイングブックもたくさん購入してしまいました。
今でこそインターネットで簡単にフライのパターンやタイイイングの方法を確認することはできますが、当時はそんな環境はありませんでしたから。
初めて購入したのはフライタイイング入門 山と渓谷社です。
カバーもどこかにいって薄汚れていますが、大変お世話になりました。
キラーパターンに挑戦するも・・・
最初に巻いたのはオレンジ&パートリッジいわゆるソフトハックルです。
その後、エルクヘアカディスなどいろいろなパターンに挑戦しました。
エルクヘアとソフトハックル
エルクヘアは巻き手によって相当個性の出るフライですね。
ウイングの量、巻き留め方によって様々です。
写真のソフトハックルは、ハックル部分にパートリッジではなく、ジャックドゥを使用しています。
完成度はお世辞ににもいいというものではありませんでしたが、とにかく新しいパターンに挑戦するたびに、そこに書いてある色や太さのスレッドやフック、マテリアルを馬鹿正直に買 い込みました。
そうでなければ釣れないと思っていましたので。
当時、とにかく良く釣れる必殺のフライ(キラーパターンっていうんですね)ということでオリーブ色のMSCを大量生産しました。
今でもよく釣れますが、本当に頼りがいのあるヤツです。
まあ、自分で作ったフライで釣れるからそれで良しとすればいいんでしょうが、どうも売っているフライ(コマーシャルフライ)と何か違うことに納得がいきません。
全体的なフォルムというか、パーツのディティールというか決定的に違うところがあるんです。
MSCの例で言うと、それはマラブーをマテリアルとしたテール末端部分の形状でした。
コマーシャルフライのテール末端は自然な形といいますか、良い感じで長さがばらけています。
自然な感じです。
しかし、自作のフライはいかにも人工的で直線的になっています。
直線ですね。
近所の生き字引
そんなテールのカットの仕方まで書いてある本が手許にありませんでしたので・・・ズバッとシザース(はさみ)でカットしてしまう訳です。
しかし、何とかコマーシャルフライに近づけようと様々な角度からシザースをテール部分のマラブーに入れますが形にならない。
そのようなことを繰り返し、悶々とする日々を過ごしながら、ある日偶然自宅の近くにフライフィッシング専門店を見つけました。
初心者ですから、少々敷居が高かったのですが、勇気を出してお店の方に聞いてみました。
あ、端っこ掴んで引きちぎればいいですよ。」とあっさりお店の方。
「な、なるほどっ!!!」
曰く教師に勝る教本なし。
