フライを巻いてみましょう
ウォンディントン・シャンクについて、治具や針金からシャンクの作り方にいて前回までご紹介しました。
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今回は、実際にフライを巻いてみます。
まあ、サーモン用の本格的なものではなく・・・
管理釣り場のお遊び用ということで・・・
お付き合いください。
まず、シャンクをバイスにセットします。

ご覧のとおり、フックは予めシャンクにセットしておきます。
ヘッド側のアイからテール側のアイに向かって下巻きします。
テール側のアイの手前まで下巻きしたら・・・
テール絡み防止のため、クリスタル・フラッシュを取り付けます。
テールとなるマラブーを留めます。
抜け防止のためスレッドでカット部分の先端までシャンクにきっちり巻き留め・・・・
再びテール側まで巻き戻ります。
リブとなるワイヤをシャンクに巻き留めます。
※ここではコパーワイヤを使用しています。
テール同様、先端まで巻き留めて・・・
再びテール側まで巻き戻ります。

ダビング材を巻き留めましょう
いよいよボディ部にダビング材を巻き留めます。
慣れないうちは結構スレッドにダビング材を付けるのが厄介ですね。
ダビング ワックス 、マルチグルーをスレッドに付けて付着性を高めたり・・
あるいは、ループ状にしたスレッドにマテリアルを挟んでツイストしてから巻きつけたり・・・
色々ありますが、今回は何も付けないでやってしまいます。
シャンクが通常のフックより長いので、何回かに分けてダビング材を付けます。
一回の量はこれくらいでしょうか・・・
これで、全体の3分の1くらい巻けます。
コツはきつく撚ってつけないことです。
最終的には、こんな感じに仕上げるので・・・
(ダビング材をピックアップした最終段階)
毛羽立ちが生命観をアピール・・・・
つまり、何かこう・・・モジャモジャっと・・・ボワっと・・・
これをタイイングの世界では”茫洋感”といっているようですが。
なので、とりあえず、多めにダビング材を付けときましょう!
ちょうどいい量や撚りつけ方は何回も巻いて覚えるしかないです。
さて、巻いてみましょう。
下の写真は2回分巻いて、3回目に入るところですね。
3回分付けました。

後できれいにヘッドをつくるために、
結構アイの手前で巻き終えます。
茫洋感を出しましょう
お次は先ほど巻き留めていたワイヤをボディに巻き留め・・・
つまり、リビングします。
3回から4回くるくるっと、きつくアイの少し手前まで
巻いて・・・スレッドで3回くらい巻き留めます。
アイから結構間隔が空いてますね。
つぎに余分のワイヤをカットしますが、
シザース(はさみ)は使用しません。
金属疲労の性質を利用します。
指でワイヤを上に(下でも横でもいいんですが、とにかく)引っ張って・・・
数回クルクル円を描くように平行に回すと
ほら、きれいに切れたでしょ
シザースを使うと巻きとめたスレッドから少し余分が出てしまいますし、
ギリギリにカットしようと誤ってスレッドを切ってしまうリスクがありますよ。
さあ、ここで「茫洋感」を出します。
全部の工程を終えてからダビング材をピックアップするのがセオリーでしょうが、
私は、プロポーションも確認できるのでここでやってしまいます。
道具はホームセンターのペンキ売り場にある金属ブラシです。
確か15年くらい前にケーヨーデイツーさんがまだケーヨーホームセンターの名前だったお店で買ったような。
角度を変えて全体的にピックアップします。
いい感じで茫洋感がでてます(笑)

さらに・・・茫洋感を出しましょう
ここで、さらに茫洋感を出すため・・・
さらにダビング材を追加します。
いわゆる”カラー”→"襟”を付けます。
まあ、簡単に言えばエリマキトカゲみたいな感じにします。
下が手順のイメージです。
便宜上、すでに巻いてあるボディ材の部分は割愛しております。
説明しますと・・・
手順aの時点でスレッドへダビング材を幅広に乗っける感じです。
それを手順bのようにくるっと数回シャンクに巻いて
手順cのように前方部分に折り返すって寸法です。
実際の手順aは・・・
手順b・・・
手順c・・・矢印のように後方へ折り返し
完成・・・
最初はうまくいかないかもしれませんが・・・
練習あるのみです。
さらに、ここでもダビング材をピックアップします。
どうでしょうか・・・
エリマキトカゲっぽくなりましたかねぇ。
つづきは次回で・・・
それではまた。
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